富山ぼっち旅 その6(氷見編)

旅行

氷見市街地をあるく

ホテルに戻って約3日分の洗濯を終わらせると,昼食のために市街地に出ることにした。ひみ番屋街の近くからバスに乗って南に向かい,昨日訪ねた「ひみうどん 海津屋」さん近くのバス停で降りて,「きときと寿し 氷見本店」に向かった。

残念ながら今日はお休みらしく,車のない広い駐車場の真ん中に店舗が申し訳なさそうにたたずんでいた。バス停に戻るのも億劫なので,氷見駅方面にあるいて戻ることにした。片道2車線の国道の両側には縁石で隔てられた狭い歩道があるが,あまり利用されないのか草が絡んで歩きにくい。太陽は中天にあり,長くのびゆく国道にじりじりと容赦ない陽光を浴びせている。

国道沿いには雑木林,荒地や畑などの間にパチンコ屋ややたら広い駐車場を持つ工場などが点在している。国道の右側に見えた「氷見ハンバーグ」の大きな看板に誘われ,階段をあがって2階部分の入り口から入ってみる。

平日の昼過ぎの遅い時間だったが,「レストハウス・ツーロン」さんは賑わいを見せていた。店内は涼しく落ち着いた感じで,何より外気を遮断しているのが良い。言うならば砂漠のオアシスのようだ。旅行ガイドに氷見牛が紹介されていたが,ここで思いがけなく出会うことになった。

「ひみハンバーグのBセット」は空腹で疲れた身体にしみわたるものだった。

食後のコーヒーで心を落ち着けると,再び灼熱の真っただ中に躍りだした。午後は天気が大きくくずれるという予報どおり少し日が陰ってきたが,相変わらずの湿度の高さには辟易させられる。地元のスーパーなどでつかの間の涼をとりながらさらに北に歩みをすすめる。

国道の右側に見慣れた看板をみつけた。歴史小説の第一巻はほぼ読み終わってしまったので,帰りの電車で読む本を探した。並行して読むことになるのできっと違うジャンルの本が良いだろう。最近テレビでよく目にする脳科学者の書いた本を手に取った。

国道はこの辺りから市街地の外縁をなぞるように北に進むため,歩行者信号を渡って1本奥に並走するバス通りを歩くことにした。先ほどの国道とは異なり,このバス通りには車道と歩道を分ける縁石がないので,絶えず右後方から迫る車に気を使わなければならないので少し歩きにくい。

右手に折れれば氷見駅という交差点を直進すると,商店街が軒を並べる通りが1kmほど続く。藤子不二雄さんの生まれ故郷らしく,ところどころに漫画のキャラクターの石像が配置されている。

昼食の「ひみハンバーグ」が大変満足のいくものだったので,スーパーで簡素な夕食を買い込むとホテルに帰ることにした。

すこし長めに温泉につかって部屋に戻る。

今はまだ,九州にちかづく巨大な台風のうづまきの外側の切れ端部分がこの北陸地方をかすめているだけだが,窓越しに見る氷見の街並みは先ほどまでの強い日差しにかわって重く暗い灰色の空に覆われて,強い風をうけている。

今日はこの旅で一番あるいた日なので,早めの夕食をとって寝ることにする。

(つづく)

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